joucho archive / science / 60.01

cat science/cosmic-joucho.txt

意味になる前の宇宙

場のゆらぎ・時空の偏り

classification: 60 science / 科学概念の情緒 status: archived source: 素材記録|宇宙物理学における情緒

宇宙には、あまりにも多くのことが起きている。

場は静かではなく、時空も平らではない。

ごくわずかな濃淡、ゆらぎ、偏りが、のちに星や銀河になることがある。

けれど、そのほとんどは、誰にも知られず終わる。

ただ起き、ただほどけ、ただ消える。

意味は最初から存在しない。

あるのは、まだ意味ではない差だけだ。

情緒とは、その差異が物質になる前に見せる癖のようなものかもしれない。

午前二時とは、世界がまだ人間を前提にしていない時間だった。

宇宙もまた長く、その時間の中にあった。

—— 観測終了。